前竹泰江は彫刻を中心とした制作を行っており、溶接、研磨、鋳造といった手法を通じて素材の状態や可能性を最大限に広げ、変容させる。作品を設置する空間も制作過程の一部と捉え、重力への抵抗を感じさせる空間を創出している。その作品はバロック芸術のダイナミズム、表現豊かな生命体といったSFに出てくるような有機的形態や、機械的構造を彷彿させる様々なジャンルからの影響を取り入れている。前竹は「形態」がもつ神秘的で無限の可能性が予測不能な未来のテクノロジーや自然に対して、どのような潜在的な適応性を可能にしうるかという試みを時間の広がりの中で捉えつつ、新しい方法を生み出そうとしている。

前竹は、Fons Welters ギャラリー/プロジェクト・スペース(アムステルダム、オランダ); Harris Lieberman ギャラリー(ニューヨーク); Espacio 1414, The Berezdivin コレクション (サン・ジュアン、プエルトリコ); クイーンズ美術館, (クイーンズ、ニューヨーク); Fredric Snitzer ギャラリー(マイアミ、フロリダ); The CHimney (ニューヨーク、ブルックリン)False Flag Project (ニューヨーククイーンズ)。などアメリカ国内と国外において作品を発表している。2014年度の文化庁新進芸術家海外派遣制度にて、ガーナのEl Anatsui スタジオでレジデンシーを行う。前竹が近年レビューされたジャーナルでは、ArtsyArtforum、The New York Times、Art in America、FlashArt、Time Out NYなどが含まれる。2019年にはHeist 画廊(ロンドン)主催ヴェネチア・ビエンナーレ同時開催の企画展(イタリア)に参加。コロンビア大学で修士号取得。現在はニューヨークのクイーンズのスタジオで制作、ニューヨーク州立大学ファッション工科大学(FIT)、美術学部の非常勤講師。東京都出身。